キャリアサポートプログラム(CSP)
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Better than Best. 最良を超えろ!それをめざす姿そのものが、前に踏み出す力。 Better than Best. 最良を超えろ!それをめざす姿そのものが、前に踏み出す力。

社会や組織で通用するコミュニケーションとは。

2019年5月15日、特別講義「コミュニケーションの作法」が、名古屋キャンパスにて開催されました。講師は、東海テレビ放送の編成局専門局次長でアナウンサーの庄野俊哉氏。「しゃべりのプロ」としてのキャリアを支えた対話のノウハウや、大学時代に培っておきたいコミュニケーションスキルについてお話しくださいました。会場には、就職活動に向けた作法の習得やキャリアデザインに興味を抱く2年生と1年生が集まり、社会や組織のなかで必要とされるコミュニケーションについて考えました。
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「自分は何者か」を語れるような学生時代に。

入社以来30年にわたって担当する大相撲の話題から講演をスタートした庄野氏。まずは、力士の厳しい実力社会について触れ、一歩一歩キャリアを積み上げる大切さを学生たちに訴えました。続いて、出演番組での苦労話や笑い話、自身の大学時代の様子について、軽妙なトークで次々と紹介していきます。普段はテレビ画面の向こう側にいるアナウンサーを身近に感じられるエピソードの数々に、緊張していた表情がやわらいでいく学生たち。結婚式の司会のアルバイトが「しゃべる仕事」に就くきっかけになったこと、結婚式場での多くの出会いが人生における大きな糧になったことなど、大学生活を過ごすうえで参考になるお話に、どんどん引き込まれていきます。
現在は採用試験の面接官として学生に向き合うことも多いと語る庄野氏が、「面接官は、学生から何を聞きたいと思う? 」と問いかけると、考え込む学生も。「君は今まで何をしてきたのか」「君は何ができるのか」という答えが示されると、一人ひとりが自らの人生を振り返っている様子です。庄野氏は、就職活動がスタートする前に何でもいいから自分ができることを見つけて、会話のキャッチボールの材料として準備しておくことが大切だと力を込めてアドバイス。さらに、採用面接で一番良くないことは、お互いが緊張したまま話が終わることだと指摘します。緊張し過ぎないためには、相手を観察できるようになること。そのために、なるべく普段から自分と違う世代の人と会話を沢山しておくことが大事だと語ると、学生たちは熱心にメモをとっていました。
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アナウンサー直伝の発声練習と音読のすすめ。

講演の後半は、「音読」の活動にも力を入れる庄野氏による、「相手に伝わる声」をテーマにした発声練習です。レジュメをもとに、「あ、い、う、え、お」の短音一つひとつを意識しながら声を出していきます。ここでのアドバイスは、あくびをする時のように喉を開放すること。何度か練習を重ねていくと、最初は細かった学生たちの声が、だんだんはっきりと、大きくなっていきます。庄野氏は、「とってもいい声! 」と励まし、腹式呼吸を使った長音にもチャレンジ。さらに、「アナウンサーはカメラのどこを見て話しているのか」という話題から、視線の置き方や腰かけ方についての指導も。早口言葉や歌舞伎の「外郎売り」の台詞(セリフ)を音読する頃には、すっかり会場に響く声を出せるようになっていました。
終始、「アナウンサーを30年している私もいまだに緊張するんですよ」と、学生の目線を意識して話を進めてくださった庄野氏。相手を良く見てコミュニケーションをとる大切さと、話し方一つで印象が変わることそのものを体現するような姿勢は、学生たちに強い印象を残したようです。すぐに実践できる多くの学びを得た貴重な機会となりました。 ※2019年5月に取材した内容です。
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